「那也、クラス何組?」

「三組だけど……」

「あ、隣だったんだ。俺二組。明日から休み時間、逢いに行くね」

「なんで⁉」

「だって那也のこともっと知らないと可愛いって言っちゃダメなんだろ? もっと知るために逢いに行く」

「いや、さっき言ったのはそういう意味でもないと思うけど……」

「取りあえず疲れたから帰ろ。送って行こうか?」

「マイペースだな本気で! うち近いから大丈夫だよ。まだ明るいし」

「じゃあ途中まで」

――それが、俺と那也の出逢いというやつで。

このときはまだ、那也に惚れていた自覚はなかった。