「……は? あ、学? まーあいつ可愛いよ。中学んときは学校のアイドルくんだったし。見た目が女の子っぽいの、本人は気にして――

「違う。那也が可愛いねって言った」

「…………は?」

那也は先ほどよりも胡乱な顔をする。

「ゆ、由羽、くん? タラシなんですか? アナタは……」

「違う。そんな面倒くさそうなモンになる気はない」

「え、……いやいやいや! 初対面の人にそんなこと言うってタラシとしか思われないよ⁉」

「そう? じゃあ、もっと那也のこと知ったらまた言う」

「問題そこじゃないよね⁉」