「でも総真もすごいよね。羽咲のあれに全然引かないとか」

さゆに一票。

「んー、総真はうーちゃんのこと、本気で妹だと思ってるからなあ……」

「いや、羽咲のストーカーは兄にやるレベルのものじゃないよ」

半眼になるさゆ。

……羽咲の部屋の本棚が一つ、総真のアルバムで埋まってるもんな。俺も羽咲の部屋には入りたくないわ。娘、怖い。

そして何故か、そういうとこは由羽が引き受けてくれている。息子、頼りになる。

「小さいときと言えば、羽咲が生まれてからは由羽がすねて大変だったよね」

さゆの言葉に、想たちもそのときを思い出したようだ。