「まあまあ晃くん。ボケと言えば、小さい頃は由羽の方が天然ボケなのかな、って思ってたよね。総真がいつも由羽の手を引いて、お兄ちゃんしてた」

「あー、だな。双児の兄弟みたいって言われてたよな」

俺をなだめて話を変えてくれた素敵過ぎる嫁のさゆと、暗に総真の天然ボケは父であるお前譲りだぞ? と言う俺たち三人の心の声に欠片も気づかないクソど天然の想。

……俺と塚原の間が色々と険悪なのとは裏腹に、穏やかで優しいのが本質の二人はウマが合うようで、二人の会話はいつも和やかだ。

実際、同い年の由羽と総真が一緒に過ごしてきた時間は長い方だと思う。