どのくらい時間が経ったかわからないけど、たぶんかなりの時間が過ぎていたと思う。 二人して座り込んだ。 「案外摑めないものなんだな……」 「でしょ⁉ 最初に摑めたのキセキだから! あ、えーと……」 「なに?」 「名前……聞いてなかったよね?」 あ、そういえば。 「司由羽。自由の由に、羽って書く。そっちは?」 「遠江(とうとうみ)那也(なや)。地名の遠江に、那由多(なゆた)の那に『なり』って読む也で那也」 「自分の名前教えるのに那由多持ちだす奴初めて見た。兄弟に恒河沙(ごうがしゃ)とか阿僧祇(あそうぎ)とかって漢字があるのでもいんの?」