「人がどうこうではなく、ただ私が恥ずかしいからと言えばいいでしょうか……」 行き場のない手を空中でうようよさせて、必死に説得する。 教室で抱きしめてきた由羽くんだったら、人目とか場所とか全然気にしない気しかしない……! 「わかった。今は我慢しとく」 こくんと肯いた由羽くん。 「ごめんなさい……?」 「謝ることじゃないって。俺が一方的にそんなことしたら、付き合ってるって言っても犯罪に近いんだから」 優しい表情でそう言って、由羽くんがふっと手を浮かせた。 「? 由羽くん?」