「うん。お母さんのおなかの中に、由羽の妹がいるんだよ――って、わっ!」


隣から勢いよく抱き付かれた。由羽がはさまれた形になる。


「こ、晃くん! 由羽が落ちちゃう!」


「あ、ごめん。その……なんか、……言葉になんない……」


そう言って身体を離した晃くんの顔は、今にも泣きそうだけど、微笑んでもいるような表情だった。


……本当に、晃くんが旦那様でよかった。


由羽がいるってわかったとき、晃くんは本気で泣いた。


晃くんの育ち方からして、子どもの存在は辛いものを抱えるかもしれないって少し不安だったけど、晃くんはひたすら喜んでくれた。


そして、お父さん、になっても、恋人のままの私の晃くんもいる。


晃くんの肩に頭を寄せる。