じいちゃんもばあちゃんも、急に用事でも出来て、自分たちがあまりに孫に夢中だから伝える暇もなかったんだろう、と思ったらしい。
けれど娘夫婦は日が暮れても現れず、さすがに訝しんだじいちゃんとばあちゃんが娘夫婦の住むマンションを訪れると、そこはすでに解約されていて、引っ越しも済んだあとだと聞かされた。
転居先は、管理人も把握していなかったそう。
ただ、もし妻の両親を名乗る人が現れたら渡してほしい、と頼まれていたものがあった。
『学をお願いします』
とだけ書かれた、手紙だった。
「……それが、私と学が知っていること。そのことを知った私の両親は、娘と同い年の子どもだったってのもあって、すっごく怒ったんだって。そして、じいちゃんとばあちゃんに、自分たちも一緒に育てるって言った」



