『もちろん好きだけど、恋愛感情じゃないって言うか……』
『画面の向こうの芸能人にファンレターを送るような感じ?』
『ライクではあるけどラブじゃない、みたいな?』
……取りあえず、女子の抱く『好き』という感情が複雑なことだけはわかった。
みんなが由羽くんをどう思っているかはよくわからなかった。
……私が由羽くんをどう思っているのかも、わからなかった。
どう思っていたのかも、わからなくなってしまった。
「私も知ってたら……」
みんなみたいにお祝い、出来たのに……。
思わずぽつりと口をついた言葉。
こんなこと言っても――
「はい。これは那也に」



