「なずな、桜蘭のことどう思ってる?」


「……悪い人じゃないけど、私を信じてくれなかったから嫌いになりそう」


「……そっか」



"嫌いになりそう"


アスファルトに染み付いた一滴の雫がその言葉の全てを表してるようだった。


何か声をかけようにも慰めの言葉は通用しないと、これ以上何を言えばいいのか分からなくて何も言えなかった。



「月那!なずなさん!」



朔夜が肩を上下しながらこちらへ近づいた。



「帰ろ、なずな送るよ」


「……ありがとう朔夜くん」



通常運転の朔夜に戻って、小さな声でなずなに話しかけた。


ここからだと私達の家よりなずなの家の方が近いからまずはそっちから送った方がいい。



さて、第1ミッションは達成。


絶対に桜蘭を潰してやるからね。