そして、これこそ私が寝ていた間に動いてたなんてやめてほしいことだった。



『は、付き合った……!?』


『うん、優生と殴り合ったけど、欲しかったから』



目が覚めて、軽く検査を受けた後。


朔夜はにわかにサラッと何か言うかと思えば、爆弾が降ってきたかのような衝撃的な発言ではないか。


なんだかよく分からないが、優生と朔夜が胡桃を奪い合って、最終的には『俺ならどんな時でもそばで支える』という一手で殴り合いは終わったようだ。


確かに、なんか傷がいつになく多い気がした。優生も相当本気だったのだろう。



……優生、大丈夫かな。


今すぐに会いに行きたい衝動に駆られるが、病院でさっきまで眠ってた人に外出許可が下りるわけがない。


三村のこともあるのに、胡桃のことが重なれば、いくらなんでもショックなんじゃ……。



『だから、優生のこと頼んだ』


『……うん』



私は拳を握りしめて、腹をくくった。


……これで私達は終わるわけじゃない。


これからどうするか、誰にも見えない未来がずっと続くのだから。