その後、谷口組組長が逮捕されたと日本中で騒ぎになった。


もちろん桜蘭は秘密主義といえないくらいの情報が流れたので、解散せざるを得なかったようだ。



「……私が寝てた時に、色々起きすぎよ」


「それはしゃーねーだろ?3日って結構なげーんだからよ」



──3年を経た今。


私は都内の私立大学の法学部に合格し、一緒にいる凛太郎は短大を卒業し、この春私は大学生、凛太郎は新卒の会社員になった。


凛太郎は赤毛から地毛の黒に戻して、慣れないスーツを着て、珍しく疲れている。


……本当に面白いくらい似合わないわ。


でも桜蘭が解散になっても、こうして気軽に会える仲のままであったのは、とても嬉しかった。



「月那は?この後どうすんだ?」


「午後の授業はないから、なずなと胡桃と遊ぶことになったの」


「ふーん、優生が悲しんじゃうんじゃねーか?」


「なんでそうなるのよ。付き合ってもないし」



3年経っても、私と優生の距離は平行線のままだ。


自分で言っても虚しいくらい、本当に何も起きてない。