双星の煌めきは月夜に魅せられて


「ボイスレコーダーだったら、それが本物かどうか解析する必要があるから……あたしがここで言えば、何も言えないですよね?」


「な、生意気な小娘だな……っ」


「どうしても気に入らないのなら、今ここで録音しますよ?」



ポケットからボイスレコーダーを取り出した三村胡桃。



「……早く終わらせてください」



彼女の瞳は怒りで満ち溢れていた。


暴力団の娘だからか、とてつもなく女子高生とは思えない殺気が立っている。


そして、査問官の襟を掴んで、睨む目が鋭くなった。



「ねえ、終わらせますよね?」


「ひぃ」



佐藤警視監は月那や朔夜から一通り話は聞いていたので、性格も把握済みだけど、


怒ると怖い……とは知らなかったなと、この場には合わない苦笑いを浮かべる。


しかし、佐藤警視監はまずい事態になってしまうことにいち早く気づいた。



「……!ま「君、今の行為はなんなのかわかるよな?」



慌てて止めようとしたが、もう遅かったようだ。