双星の煌めきは月夜に魅せられて







「……はい、分かりました。では後ほど」



今日の朝、出勤したパパに査問の連絡が来た。


パパはため息を吐きながら、事務職を次々とこなしていった。



「……佐藤さん」


「ああ、おはよう。今日は15時からみたいだ。色々すまないな」


「いえ。早くいつもみたいに働いてくださいよ。
皆さん待ってますから」


「……ありがとう。少しだけ粘ってくれ」



はい、と元気よく返ってくるかと思いきや、


「何もできなくて、本当に申し訳ないです」と悔しさを滲ませた言葉が返ってきてとても苦しかった、とパパは話した。


査問にも関わらず、部下が変わらない態度なのはパパの普段の行いの成果だろう。


そんな部下ためにも、きちんと疑いを晴らして胸を張って帰ってこようと決めたのだった。



そして、査問が始まり別室へ移動。


そこではもう自分が犯人だと言われているかのようなことを言われるばかりだ。



「本当はこんなことしたくねーんだよ。君が認めたら終わる話なんだぞ」


「朔夜はそんなことをしない。それに朔夜が悪さをしたら正々堂々と逮捕する」