双星の煌めきは月夜に魅せられて



谷口組と関わりのある人を探したり、暴走族と積極的に関わったり、そんなことを試行錯誤している。



『月、桜蘭という暴走族を知ってるか?』


「え……そりゃあ知ってるけど」



桜蘭のことはつい先ほどまで調べていたんだから知らないわけがない。


それになずなの無念のためにもやらなくてはいけないこともあるのだ。



『谷口組組長の一人娘がそこの姫をやっているとの情報が入った』


「……その情報は確かなんだね?」


『ああ』



谷口組組長の娘──確か名前は三村 胡桃(ミムラ クルミ)だったはず。


でも、なずなから聞いた名前は違かった気がする。


偽名でも使ってるのか……?



「でも、現姫の名前は橋本 エレナだったはず。偽名を使って桜蘭に潜り込んでるっていうことでいいの?」


『その情報、どこから手に入れた?』


「……ちょっとね。でも確かだよ」