双星の煌めきは月夜に魅せられて



だけど、私も親友のためなら譲りはしない。



「でも、もう桜蘭じゃないでしょ。
なら、わざわざ秘密にすることないよ」


「……っ」



私がきっぱりそう言えば、なずなは悔しそうに口を閉ざした。



「……そう、だよね」



なずなが苦し紛れに発した姿を見て、心苦しくなるが、なずなのためだ。


一体何があったのか、ちゃんと聞かないと。


こんな傷だらけで、心配しないわけがないの。


そして、あわよくば……



「「(桜蘭潰してやる)」」



朔夜も考えていることは一緒なのか、目を合わせて互いに微笑んだ。


よくも大切な親友を傷つけな。


どんな理由があろうかと、絶対に許さないんだから。



月夜の名に懸けて、絶対に潰してやる。