だけど、私も親友のためなら譲りはしない。
「でも、もう桜蘭じゃないでしょ。
なら、わざわざ秘密にすることないよ」
「……っ」
私がきっぱりそう言えば、なずなは悔しそうに口を閉ざした。
「……そう、だよね」
なずなが苦し紛れに発した姿を見て、心苦しくなるが、なずなのためだ。
一体何があったのか、ちゃんと聞かないと。
こんな傷だらけで、心配しないわけがないの。
そして、あわよくば……
「「(桜蘭潰してやる)」」
朔夜も考えていることは一緒なのか、目を合わせて互いに微笑んだ。
よくも大切な親友を傷つけな。
どんな理由があろうかと、絶対に許さないんだから。
月夜の名に懸けて、絶対に潰してやる。



