幹部と言われて怪我の理由が納得できた。
そうじゃなきゃ、赤い痣や身体中にある絆創膏や包帯、こんな怪我負わないよ。
桜蘭への怒りが湧いてきた。
「……桜蘭」
朔夜が呟いた声はとても怒りに満ち溢れていた。
なずなは私の親友であるのと同時に
朔夜の好きな人でもあるのだから。
黙っていられるわけがない、ましてや好きな人がこんなになるまで殴られたんだから。
「……ねえ、なずな」
「うん、月那ちゃんどうしたの?」
「なんで殴られたの?桜蘭の身の回りに起きたこと教えて貰ってもいい?」
きっと秘密主義の桜蘭のことを考えてるから、きっと言えないと思う。
だってなずなは優しいんだから。
「……それは言えない」
ほらやっぱり私の予想通り。



