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「お兄ちゃん、景がすること知ってたの?」
最初の騒ぎもひと段落して、お姉ちゃんや羽咲、お母さんたちが作ってくれたご馳走をいただくことになった。
大きなチョコケーキも。
ダイニングテーブルの方に両親たち、リビングのローテーブルにお姉ちゃん一家と景が集まっていた。
クッションに座ったのは私、景、由羽、羽咲で、お姉ちゃんとお兄ちゃんはソファにいる。
「なゆが俺のとこに来るだいぶ前からな。十六になったらプロポーズしたいから、って」
「景、父さんに仕事廻してもらってたんだよ。でもなゆに知られたくないからって、俺にも口止めして」
「そうなの⁉」
お兄ちゃんとお姉ちゃんは、母子家庭を支援する会社をやっている。
旭お兄ちゃん同様、やっぱり自分たちの親のことがあるからだと思う。
旭お兄ちゃんがその会社の顧問弁護士で、母子家庭でも働ける企業と連携して仕事を紹介したり、保育施設と企業の繋がりを作ったり。



