「う、うん? どうしたの、そんなことしないけど……」
なんでそんなこと言ってくるんだ? 意味がわからず首を傾げる。
景は「いいから」と押し切って、課題を次へ進める。
な、なんか今日の景は変だな……。はっ、もしかして私が悩んでいることを察知されてしまったのかな? 生まれた時から一緒過ぎて景には私の考えが筒抜けになってしまっていたとか!
……ありえないな。いや、でも……。
ごほん。
景―。ブラコン景―。お兄ちゃん大好き景―。シスコン景―。お姉ちゃん大好き景―。
……反応はないな。脳内で景をからかってみたんだけどくすりともしない。やっぱ以心伝心なんてないか。
「なゆ? なにヘンな顔してんの? 面白いよ?」
「面白いの⁉」
景じゃなくて私の顔面が面白いことになっていた!



