「あの~、もしかして私、プロポーズされてます?」
恐る恐る聞く美季に、秋元は信じられないものをみるような目で見返す
両肩をガクンと落とし、一度俯いてから恨みがましく上目遣いで睨んでくる
「……あたりまえだろう。それ以外何があるって言うんだ」
「いや、決闘を申し込まれたのかと」
「どうしてそうなる?!」
心外だと首を左右に降りながら、近くのベンチに吸い寄せられるようにして座り込む姿を見れば、胸の辺りがザワリとして、なんだか落ち着かなくなった
「あの……課長」
「……なんだ?」
「課長は私のこと、その、す、好き、なんですか?」
自分で言ってめちゃくちゃ恥ずかしくて、逃げ腰になりながらも聞いてみると、これ以上ないほど秋元の目が真ん丸に見開かれる
そんな驚くようなこと?
だって私、女性扱いされたことないし?
優しい言葉を掛けられるとか、気遣われたりとか、一切記憶にございませんから
そう言うと、秋元は身体中の酸素を出しきるように長く深く息を吐いた



