アブナイ王子様たち

いじりたくなるって、どういうこと?


まぁ、そんなことはどうでもいいか。


とりあえず、この別荘の掃除に集中するんだ。


たとえ翔さんが話しかけてきても、絶対に無視しよう。


そう思い、掃除機のスイッチを押した。


掃除機の音量を上げ、翔さんの声が聞こえないように掃除をする。


ほこりや小さなゴミが目立つ場所をくまなく掃除し、ちょこまかと体を動かす。


掃除するたびに翔さんがうしろについてくる気配を感じるが、気づかないフリをして掃除機をかけていく。


別荘にある部屋すべての床がピカピカになるのに、そう時間はかからなかった。