アブナイ王子様たち

「まぁ俺は、高校に通わせてもいいんじゃないかって一回思ったけど、女子がうるさくなるから、家にいさせたほうがいいって思い直した」


冷静な対応を見せる匠くん。


「俺はなんとなく」


そして、私のほうを見ようとせずに淡々と言葉を返す翔さん。


まとめると、私が高校に通うことになったら、女子たちに恨まれて厄介なことになるかもしれないっていうことか。


そこまで私に気を遣うなんて……。


悟さんと誠さんだけじゃなくて、全員優しいな。


別荘から悟さんたち5人を追い出さなくてよかったかも。


悟さんたち5人を追い払っていたら、私は迷わず高校に通う手続きをしていただろう。