アブナイ王子様たち

まぁ、悟さんは我妻グループの長男だから、決定権を持っていても不思議じゃないか。


そう思いながら、悟さんに引っ張られていた。


そこから弟さん4人がいる場所に着くまで、そんなに時間がかからなかった。


私を連れだした悟さんを見て、誠さんがこちらに駆け寄ってきた。


他の3人も私のところまでやってくる。


「悟兄、どうしたの?」


「お前らに聞きたいことがあるんだけど」


誠さんの問いかけに対して、悟さんは真剣な表情で弟さん4人を見つめる。


優しそうな雰囲気を持つ悟さんが、ちょっとだけ怖く見える。


こめかみから汗が流れてくるのを感じた。