アブナイ王子様たち

それに……。


「私……好きな人がいるの。


紀野くんが私に対して抱いてる気持ちよりも大きい、好きっていう感情が芽生えてるの。


だから、ごめん。


紀野くんの気持ちには……」


涙をポトッと、コンクリートの床にこぼす。


コンクリートの床に、いびつな円形のシミができる。


その直後。


「……いつからだ」


「えっ……?」


「いつからそいつを好きになった?


愛海ちゃんの好きなやつはいったい誰なんだ……!」


いつから好きになったか。


誰が好きなのか。


ストーカーに教えたら、絶対に火に油を注ぐ結果になるかもしれないと思っていたけれど、聞かれたからには答えるしかない。


「……一緒に住んでる人」