アブナイ王子様たち

「うっ……」


初対面の人にうるうるした目を向けられたことがないからどんな反応をしたらいいかわからないけど、断ったら悟さんがかわいそうだ。


「まぁ、顔を合わせるだけなら……」


渋々うなずいた私に、悟さんが嬉しそうな表情を浮かべた。


「よかった。


じゃあさっそく、弟たちを紹介するね」


語尾に音符がつきそうなセリフを言ったあと、悟さんは私の腕を軽く引っ張って部屋から連れだした。


悟さんの弟さん4人って、いったいどんな人なんだろう。


悟さんに似たような顔立ちだったりして。


兄弟だから、悟さんとどこか似た雰囲気をも持っているかもしれない。