アブナイ王子様たち

え、えっと、それはつまり……。


「私の居場所はないということですか……?」


震える手で悟さんを指さす。


私が相当怖い表情をしていたせいか、悟さんは少しあとずさりをして笑った。


「あはは、そんなわけないじゃん。


ていうか、そんな怖い顔しないでよ」


そう言われて、表情を戻した。


「……すみません。


まさか、父が買った別荘に誰かがいるなんて思ってなくて……」


「まぁ、そう思うよね。


俺たちが住んでるって、予想してなかったもんね」


まるで私の心の中を見透かしているかのような言葉を口にする悟さん。