「ここから見る景色、すごくきれいだろ?


俺、この景色見るの好きだわ」


「し、翔さん!」


な、なんで翔さんが私の隣に……。


しかも、顔と顔の距離が近い!


心臓が口から出そうなんですけど!


「は、離れてくださいよ!」


「なんでだよ」


な、なんか翔さんの表情が変わったような……。


翔さんの表情がちょっと不機嫌そうに見えるのは気のせい?


「だ、だって……」


どうしよう。


なんて説明すればいいんだろう……。


全然思いつかないよ。


「え、えーっと……」


額から汗が流れるのを感じたそのとき。


不機嫌そうな顔をしていた翔さんが、ニヤッと不敵な笑みを浮かべた。


な、なんだろう。