アブナイ王子様たち

ふぅ、と息を吐いて、お父さんからの手紙に視線を落とした。


お父さんの手紙の裏には、小さな文字でこう書かれていた。


【愛海の部屋は、別荘の2階の左側だよ】


この文章があったから、私は迷わず2階に上ったのだ。


お父さんの優しさに感謝しながら、左側にあるドアをゆっくり開けた。


ドアの向こうにあったのは、広々とした部屋。


ピンクと白で統一された、女の子らしい可愛い部屋が目の前に広がる。


「可愛い……」


まさか別荘に、こんな可愛い部屋があるとは思わなかった。


しかも、部屋の広さが尋常じゃない。