そう聞かれると、答えが出るまでに時間がかかってしまう。


「うーん……」


「愛海ちゃんなら、どんな仕事にでもなれると思うわ。


たとえば、私みたいにコンシェルジュとか。


図書館の司書さんとか……あっ、あとモデルさんはどうかしら?


愛海ちゃん、可愛くてスタイルがいいから、なれると思うのよ」


そ、そんな大袈裟な……。


『可愛い』って言葉、きーちゃんや誠さんにも言われる。


だけど、私は本当に可愛くない。


私のことを『可愛い』と言う人たち全員、頭がおかしいと思う。


「そんなことは……」


「そうねぇ……こうなったらいっそ、芸能界デビューしたらどうかしら?


私が履歴書を書いて、推薦するわ!」


叔母さん、私の話、全然聞く気ないし。