アブナイ王子様たち

だったら私の居場所はどこに行っちゃうの?


私からまたなにかを奪うつもり?


嫌だ、そんなの許さない。


その人たちがいる別荘は、私のお父さんが私のために買ってくれた別荘なんだから。


その人たちのものではない。


心の中でそうつぶやいたあと、こくんとうなずいてドアの前まで歩み寄る。


そして、持ってきた鍵でドアの施錠を解いた。


ガチャッと少し大きな音がしたが、別荘の中にいる人たちは気づいていないだろう。


靴を脱ぎ、もの音を立てないように荷物を持ちあげて階段を上った。


2階に着いて、荷物を床におろした。