アブナイ王子様たち

「じ、じゃあ、覗き見しないように、うしろを向いててもらえませんか?」


「了解」


本当にわかったのか怪しいけど。


ここはスルーしておこう。


翔さんが私に背を向けたのを確認して、私服からパジャマに着替える。


着替える行為、ひとりでやることは手慣れているけど、翔さんがいると思うと、うまく着替えられない。


だが、なんとか着替えられた。


パフスリーブのパジャマを着た直後、翔さんが私に声をかけた。


「もう着替えたか?」


「はい、着替えました」


着替えてる最中は、翔さんが意地悪したり、邪魔したりするのではないかと思っていたが、全然しなかった。


内心、ほっとしている。


「へぇ、可愛いじゃん」


「えっ……」