アブナイ王子様たち


☆☆☆

「……おーい、起きろー」


数時間後。


あれからすぐに寝てしまった私は、翔さんの声で目を覚ました。


「お、起きましたよ……」


すると、翔さんは少し意地悪そうに笑った。


「なーんだ、本当に起きちゃったか。


もし、あんたが起きなかったら、目覚めのキスしようと思ったんだけどなー」


な……っ!


な、なにを言いだすの、この人は……!


それに『起きろ』って言ったのは、あなたじゃないですか!


「あー、残念」


なにが『残念』なの。


心の底からそう思っていないっぽいな。


「い、意地悪言うのはやめてくださいよ……」


「はいはい」


そんな適当な返事をしちゃって。


本当はわかってないでしょ。