アブナイ王子様たち

ていうか、私、『翔さんのことは興味ない』なんてひとことも言ってませんよ。


ちょっと勘違いしてますね?


「じゃあ、俺のことを好きになってくれるまで、一緒にいてやろうか?」


「はぁ……っ⁉︎」


な、なにを言いだすの⁉︎


この人、頭がおかしい!


昨日の夜から頭がおかしいよ!


私に意地悪をして、たまにキスしてくるで終わりだったのに。


どうなったら『好き』って連発できる脳みそになるの?


いくら考えても、絶対わからないだろうな。


「安心しろよ。


あんたの嫌がることはしねぇから」


ほ、本当に?


翔さんの顔を見る限り、嫌な予感しかしないのですが……。


ニヤニヤしてるし……。


でも、今家にいるのは翔さんだけだから、一緒にいてもらったほうがいいかも。


「……お願いします」


そう言ったあと、翔さんは嬉しそうな顔をした。