そう言ったときの叔母さんの表情がなぜか悲しそうだったが、私はスルーした。


自分が持ってきた荷物をすべて持ち、ふぅ、と息を小さく吐く。


そして、荷物を玄関まで運んでカーディガンを羽織ったとき、うしろから叔母さんに声をかけられた。


「愛海ちゃん、ひとりで大丈夫なの?


もしひとりで行くのが不安だったら、私もついていこうか?」


叔母さんは私を心配しているのだろう。


私がひとりで歩くと聞いたら、優しい叔母さんが放っておけないと思うのは当然だ。


でも、私はひとりで歩いていっても大丈夫だ。


叔母さんが想像している最悪な出来事は起こらないだろう。