アブナイ王子様たち


☆☆☆

「お待たせ〜!」


きーちゃんとの約束の時間。


集合時間の10分前に、E中学の近くのカフェに来ていた私は、こちらに手を振りながら駆け寄ってくる女の子を見つけた。


その女の子こそ、きーちゃんだろう。


この時間に私のところにやってくるのは、きーちゃんしかいないから。


「きーちゃん!


きーちゃんだよね?」


「うん、そうだよ!」


きーちゃんが、私の向かいの椅子に座る。


きーちゃん、大人っぽくなったなぁ。


中学のときはちょっと派手だったけど、今はだいぶ落ち着いている。


中学時代に明るい茶色に染めていた髪は、こげ茶色に染まっている。


メイクしているけど、派手なメイクというわけではない。