アブナイ王子様たち

「い、いや、全然大丈夫じゃないでしょ!


私に気を遣わなくていいから、匠くんは自分の部屋のベッドで寝てて!」


匠くんの優しさには感謝するけど!


匠くんの正面に向き直り、顔の前で両手を左右に振る。


しかし、匠くんは……。


「べつに気を遣ってるわけじゃねぇし。


俺が、好きでやってるんだから」


頬を赤くさせたまま、真剣な表情で言う匠くん。


「だ、だけど、無理に体を動かして、風邪が悪化したらどうするの?」


今は、私が気を遣われている場合じゃない。


匠くんを安静にさせることが大事だ。


匠くん……お願いだから、自分の部屋のベッドで寝るって言って……!


そんな私の祈りが届いたのか、匠くんが頭をかきながら、ボソッとつぶやいた。


「しょうがねぇな……寝るとするか」