アブナイ王子様たち

そして、脱兎のごとく駆けだした。


「あっ、待って!」


うしろから、悟さんの声が聞こえたが、振り向くことなく走り続ける。


待てるわけがないよ。


だって、悟さんたちを包む空気に、耐えられなくなったから。


逃げてもいいんでしょ?


逃げたらダメだって言ってないでしょ?


ダメだって言われた覚えがないもん。


だから……。


心の中でそうつぶやきながら、必死で走る。


それからから十数秒後、私は大きな岩がある場所にたどり着いた。


悟さんたちがいる場所から数十メートル離れたところで、5人からはまったく見えない場所だ。


大きな岩があって、隠れられるから。


かくれんぼをするには、うってつけの場所だ。


いつか、かくれんぼをすることになったら、ここに隠れようかな。