アブナイ王子様たち

しばらく手を合わせて目をつぶったあと、うしろから叔母さんの声が聞こえた。


「今ごろ、麻椰は天国で喜んでいると思うわ。


だって愛海ちゃんに挨拶したいって言われたから」


麻椰ちゃんに挨拶したいのは当たり前。


小さいころに一緒に遊んでいた仲よしの子だもん。


心の中でつぶやいた直後、目を開けて叔母さんのところに歩み寄って座る。


「愛海ちゃん、麻椰になんて言ってきたの?」


「天国から私を見守ってくださいって言ってきました」


すると叔母さんはニコッと微笑んだ。


「麻椰なら、愛海ちゃんを優しく見守ってくれると思うわ」