アブナイ王子様たち


☆☆☆

「暗っ……」


フードコートをあとにしてから数分後。


私と翔さんは、誰もいない階段の踊り場にやってきた。


踊り場は、普段あまり使われていないのか、少しほこりっぽくて、居心地のいい場所じゃない。


激しく咳込むほどではないけれど、衛生的な場所というには、あきらかになにかが足りない。


それに、フードコートや他のフロアより、電気が暗い。


ときおり、床の色がチカチカと変わる。


たぶん、天井につけられている蛍光灯が、もうすぐ寿命を迎えるのだろう。


……それよりも。


「なんでこんな暗いところまで来たんですか?」


一番の疑問が、口をついて出た。


翔さんが、私の疑問に答えたのは、私が踊り場の角に置いてあるゴミ箱に、コップを捨てたあとだった。


「ストーカーに、イチャイチャしてるところを見せやすくするためだよ」