アブナイ王子様たち

「ち、ちょっと待ってくださいよ。


そんなに急かさないでください。


それに、『早く行くぞ』って……どこに行くんですか?」


シェイクが入った紙コップを手にしながら、顔色を戻す。


ストローでシェイクを飲んでいる間に、翔さんが、さっき見えた、黒いトレーナーを着た男の人を指さす。


「決まってんだろ。


今見てるあの男に、俺らがイチャイチャしてるところを見せるための場所だよ」


決まってないし。


翔さんからすれば、ストーカーにイチャイチャしてるところを見せるための場所だという答えが、当たり前だったのかもしれない。


でも、私にはわからないよ。


どこに行くかをちゃんと伝えないと困るよ。


そんな気持ちが伝わったのか、翔さんがクスッと笑った。


「ふっ……あんた、鈍感だな。


どこに行くかがわからなくて尋ねるなんて」