アブナイ王子様たち

悟さんたち5人に脅しをかけるほど、この手紙を書いた人は、私のことが好きなんだ。


そう考えると……複雑な気持ちになる。


好きと言ってくれることはありがたく思うけど、ストーキングするまでになったら、さすがに困ってしまう。


しかも、悟さんたち5人に嫌がらせをすると、脅しの言葉まで加えて。


言葉にならない思いだ。


そう思いながら、口をつぐんでいると、突然肩を叩かれた。


「愛海ちゃん」


「えっ、な、なんですか?」


私の肩を叩いたのは、悟さんだ。


その顔は、なにかを決心したかのような感じだ。


「気味の悪い手紙を書いて送ってくるやつ……撃退しよう」


撃退?


「撃退……って、どんなふうにですか?」


いきなりそう言われても、想像できない。