アブナイ王子様たち


☆☆☆

「うわ……これ、怖いね」


リビングのテーブルに載せられた、いくつもの手紙を見て、悟さんは顔をしかめた。


悟さんが私を早く家に連れ戻したのは、翔さんからの『家のポストにまた手紙が入っていた』という言葉を聞いたため。


嫌な予感がした悟さんは、車を猛スピードで走らせ、ほんの数分で家に戻った。


帰ってきた私と悟さんを待っていたのは、数日前に送られてきた手紙を想像させる不気味な手紙と、少し怒った様子の翔さんだった。


「だろ?


この手紙、怖いとしか言いようがねぇよな」


腕を組みながら、手紙を睨みつける翔さん。


たしかに怖い。


悟さんと翔さんが怖いと思うのは無理もない。


テーブルに置かれた手紙を、上から眺めるように見つめる。


その手紙には、こんなことが書かれていた。