誠さんの思いを知ってから、はや数日。


あれから誠さんや薫くんに迫られることはなく、平穏な毎日を過ごしていた。


家の中にあるすべての部屋をすみずみまで掃除し、洗濯もしていた。


そんなある日のこと。


ひとりで昼ご飯を食べ終え、なんとなく外に目を向ける。


すると……。


「ん?」


ポストになにかが入っていることに気づいた。


ポストからはみ出てしまうほど、大きななにかが入っている。


なんだろう。


大きななにかの正体を知るため、外に出てポストの中のものを取りだす。


なにかというのは、縦長の茶封筒だった。


送り主の名前は書いておらず、誰から送られてきたものかがわからない。


しかし、茶封筒の表には【来栖川愛海様】と書かれている。