アブナイ王子様たち

どうしたんだろう。


普段の薫くんなら、甘えた声を出さないと思うんだけど。


「風邪じゃないの?


じゃあどうして、そんなに顔が赤いの?」


「…………」


「薫くん?」


あ、あれ?


また返事をしなくなった。


なんで……?


「と、とりあえず、悟さんに薫くんの今の状態を知らせて、家に連れて帰るように……」


「それはダメ」


ま、また甘えた声。


薫くんの甘えた声に、心臓が大きく跳ねる。


その理由は、男の人に甘えられたことが一度もないからだろう。


「ど、どうして?」


「……もっと俺のそばにいて」


ドキッ。


な、なに、その胸キュンワード。


そんな言葉を言うなんて、薫くんらしくないよ。


薫くん、風邪をひいてないって言ってたけど、本当に風邪をひいてるんじゃ……。