アブナイ王子様たち

誰が腕を掴んできたのかはなんとなく予想しつつ、うしろを向く。


視界に映ったのは、私を熱っぽい瞳でじっと見つめる薫くん。


私が薫くんの肩をゆすったときは、全然起きなかったのに。


今、起きたのかな。


「か、薫くん……?」


「…………」


「ど、どうしたの?


そんなにじっと見つめて」


「…………」


私の問いかけに対し、薫くんはなにも答えようとしない。


なんでだろう。


こちらを見つめる熱っぽい瞳の理由も、まったくわからない。


「薫くん、顔赤いよ?


もしかして、風邪ひいたの?」


この質問に対しても、答えてくれないだろうな。


そう思っていたけど。


「……違う。


風邪なんかひいてない」


返ってきたのは、妙に甘えたような声。