アブナイ王子様たち

どうか、悟さんと翔さんにバレませんように。


ギュッと目をつぶりながら、そう祈る。


その祈りが届いたのか、悟さんのこんな言葉が聞こえてきた。


「……あれ?


愛海ちゃん、いないよ?」


ん?


悟さん、私がいることに気づいていない……?


「でも、鍵がかかった音がしたんだぞ?


絶対にあの女がいるはずなんだよ」


あの女……。


私が話し相手じゃないとき、翔さんは私のことをそうやって呼ぶんだ。


まぁ、だからって口だしするつもりはないけど。


あの女って呼ぶなって言ったら、またなにか言われるから。


いじられることは間違いない。


ちゃんと名前で呼んでって言わないようにしておこう。