アブナイ王子様たち

私がつぶやいた直後、顔をこちらに向け、パシッと私の手首を掴んだ翔さんの姿が見えたから。


「……今なんつった?」


聞こえていたんだ。


てっきり聞こえていないかと思っていたんだけど……。


「なにも言ってないです」


ここは、なにも言っていないと嘘をつこう。


翔さんだって、さっき聞こえた私の声が空耳だと思っているだろう。


なのに……。


「嘘つけ、なんか言っただろ。


このまま嘘を貫くつもりなら、もう一回その唇ふさぐぞ」


う、嘘……!


そ、それだけはやめて!


ファーストキスは奪われたけど、セカンドキスは絶対に奪われたくない!