アブナイ王子様たち

今度は、私が理由を尋ねる番だった。


「そんなの決まってんじゃん。


あんたのこと、名前で呼びたくないから」


なっ……!


失礼じゃん、その理由!


私を名前で呼びたくないから“あんた”って呼ぶことを貫くなんて……。


翔さんの失礼すぎる発言に、さらにムカついた。


ムカついていたあまり、私は立ちあがりながらこうつぶやいてしまう。


「……私だって、本当は翔さんのこと名前で呼びたくないもん」


私にとってはひとりごとのような感覚だったので、翔さんには聞こえていないと思っていた。


だが、翔さんに私のつぶやきが聞こえていないという推測は、はずれていた。