アブナイ王子様たち

叔母さんの優しさに涙が出てきそうになりながらも、手の甲で涙をおさえた。


「愛海ちゃんのお父さんとお母さんが亡くなってショックなはずなのに驚かせてしまうなんて……本当にごめんね」


「……気にしてません、そのことは」


私に対してどこまでも優しい叔母さん。


叔母さんが優しい人だからこそ、その優しさに甘えてはいけない。


私だってもう17歳だ。


いつまでも子供のままじゃいられない。


「そう、よかった。


愛海ちゃんのことだから、私のこと幻滅しちゃうんじゃないかと思ったけど……よかったわ」


胸を撫でおろしてひと安心している叔母さん。