人間消去アプリ

「私も……」


首を小さく縦に振る。


円歌……【人間消去アプリ】のことを話してから、ちょっとおかしい。


もしかしたら円歌は、【人間消去アプリ】中毒になっているのかもしれない。


なんて思っていると、うしろから担任の先生に声をかけられた。


「広瀬(ひろせ)!」


「な、なんですか?」


私が尋ねてから十数秒後、担任の先生がほぼ叫ぶような形でこう言った。


「今、お前の親御さんから電話があってな……。


今すぐ学校近くの病院に来てほしいそうだ」


「えっ⁉︎」


思わず叫んでしまった。


すぐに病院に来てほしいと言われたことなんて、一度もなかったから。